『ウルフ・オブ・ウォールストリート』お金で買えない概念
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』監督:マーティン・スコセッシ 179分
お疲れ様です。
今日は朝からフットサルなんていうすごく爽やかな運動をしてしまい、本当に疲れているので先に言っておきます。
マーティン・スコセッシ監督の新作『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を昨日の映画の日に木場で観賞してきました。映画の日だったためか、レイトショーでもかなりお客さんが入っていましたね。
隣に座っていた男性が途中でポップコーンをひっくり返し、しかも早めに退出したため、後で出る時に床に散らばったポップコーンを踏んづけないように出るのが大変でした。
まぁそういうどうでもいいことは置いておいて、今回の作品は実在の人物ジョーダン・ベルフォートの成功から破滅までを描いた話で、感触としてはスコセッシ監督の作品の中では『グッドフェローズ』と似た感じです。なので『グッドフェローズ』好きな人、『グッドフェローズ』が嫌いな人はこの世に存在しないと思うので、つまり全ての人が見に行けばいいと思います。
179分を一瞬に感じさせる過剰なサービス精神とアホさ加減
この作品、179分とかなり長いです。
しかしこの179分間でダレる瞬間は一瞬たりともなく、体感時間としては長く見積もっても10分くらいなので、どうぞご心配なく映画館に足を運んでいただければと思います。
しかもね、なんていうかこの映画、過剰にサービス精神が旺盛でして、大体話しの流れを追いながらこういうシーンはここらへんまで見せてくれるんやろなーとか、ディカプリオだからこういう感じの演技するのかなーという予想の、常に半歩先まで見せてくれます。
メチャグラマーな女性の裸・オフィスでの乱交・ドラッグ・ディカプリオのドヤ顔などてんこ盛りです。
ディカプリオが単に好きで見に来たファンの方とかは、はっきり言って今回の主人公はかなり下衆ですから、幻滅してしまうのではないでしょうか。
本当にアホな会話とアホな言動のオンパレードで、パンフとか見ると実際はこれよりもひどかったらしいですから、もう想像を絶するアホさ加減です。最高です。
そしてこの過剰なアホさとサービス精神はこの映画にとっては必然だとも思うわけです。それでこの映画のテーマなんですけど、これはパンフとかでディカプリオもインタビューで答えてますが、引用すると
この映画は、人間のが持つ欲について語っている。
あればあるほど消費する人間の本性についてもね。
ということで、「欲」がテーマとなっています。
そこでね、この映画の長さ、過剰なサービスと「欲」について考えてみたときに、映画を観ている間、自分完全に欲ってたな、とふと思うわけです。
次から次に裸の女性が出てくる、この子は脱ぐのかなーと思ったらあっさり脱ぐ。オフィスでの乱交パーティやドラッグシーンを観てたらアホやなーと思いつつももっとやれ!と思う自分がいる。
あー完全に欲ってるなと。
そしてそうこうしているうちにあれよあれよと時間は過ぎて、そこまで盛り上がりもなく映画は終わります。
残るのはもっと観たかったなーというまさに「欲」です。
アホで過剰なもの程より一層欲が深まるという意味では良い教訓になりました。
ただ、欲は本質的なもので、人間誰しも持っていますから、人間本質的にはアホなんでしょうね。少なくとも自分はアホです。
今回は予告だけでもかなりアガれたので予告も貼っておきます。
映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』予告編 - YouTube