『ラッシュ/プライドと友情』あの映画とは違う概念
『ラッシュ/プライドと友情』監督:ロン・ハワード 123分
お疲れ様です。概念です。
『バックドラフト』『ビューティフル・マインド』最近では『フロスト×ニクソン』で有名なロン・ハワード監督の最新作はF1映画です。
F1映画といえば、私が一番に思い浮かべるのは当然スタローンの『ドリヴン』です。
『ドリヴン』。いいですよね。なんかこう、何回も口に出して言いたいだけでなく、何回も書きたくなります。『ドリヴン』『DRIVEN』やっぱり『ドリヴン』がいいですね。
『ドリヴン』の話は一回置いておきますが、今回邦題が『ラッシュ/プライドと友情』ということで、原題は『RUSH』なので、邦題のために「プライドと友情」の部分を付け足したと思うんですけど。これね、人によってはせっかくいい映画なので、「プライドと友情」の部分のせいでよくあるお涙頂戴的なバカ映画みたいにみえるっていう方、多いと思うんですよ(たぶん)。しかしですね、もうこれはしょうがないというか、F1映画って、そんなに日本ではめちゃめちゃ需要があるとは思えないので、下に2010年の視聴率貼っときますが、
こんな感じなのでね。
スポーツ映画を日本でヒットさせようと思ったら、たぶんサッカーでもまだ危なくて、野球ぐらいしかないんじゃないかと思います。
しかし、この映画は良い映画だと思うので、より多くの人に観てもらうためには、邦題だったり宣伝方法だったりはもうしょうがないんじゃないかと思います。
それはさておき、映画の話に移りますが、この作品は宣伝でも言ってる通り実話が元になっているので、『ドリヴン』的に公道をF1カーで乗り回したりとか荒唐無稽な部分は特になく、ただただ真面目に70年代当時のF1の状況を描いていて、そこがまずめちゃめちゃ面白いです。
普通F1って聞くと超お金持ちな感じでメーカーのしがらみも多そうな、固めですごく雲の上のスポーツ的な感じがするんですけど、70年代のF1の状況は、この映画で見る限り、レーサーも運営者も含めてすごく家族的でチーム感があって、人間味があります。
たとえば、今ではもうないんでしょうけど、この映画の主役の1人である天才レーサーのジェームス・ハントが、レース前にぐびぐびお酒飲んではげーげー吐いちゃうとことかすごくかわいらしい。萌える。
最初にジェームス・ハントが所属していたチームもその辺の大学生が集まってるじゃないかってくらいすごく家族的。
だからこの映画、個人的には友情どうこうももちろんすばらしいのですが(最後の復帰したニキ・ラウダのセリフには男ならだれでもグッとくるでしょう)、全然F1に興味がない人でも、F1に興味を抱かせるだけの力がある映画だと思います。
全然興味のない人に対して、興味を抱かせるという意味では最高のプレゼン映画なんじゃないかと思います。
なので、ぜひこの映画を観た後に、『ドリヴン』を観て、同じ題材でもこれだけ違うんだみたいなところも合わせて感じていただければと思います。
お疲れ様です。