スポーツギターの概念

一般的なスポーツギター以外の話

『誘拐の掟』おっちゃんこういうんめっちゃ好きやで

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少し前に見た映画ではありますが、あまりにも最高だったので今更ながら感想を書きます。

 

簡単にストーリーを説明すると、

1.過去の「ある事故」に囚われた元警官の私立探偵が

2.超残虐でキチガイな誘拐犯を

3.バディと協力して捕まえる

映画です。

 

うん。

好きやね。

 

これは単純に好みの問題ですが、こういう要素の映画がメチャメチャ好きです。

まず「私立探偵」ね。

これ最高です。

生まれ変わったら「私立探偵」か、「元CIA」のどちらかに生まれ変わりたいくらい好きです。

 

そんで「誘拐」。

やっぱり「私立探偵」が解決するべき事件と言ったら「誘拐」なんですよ。

しかも「誘拐」される対象はたいてい美人か子供です。

今回はそういう意味でも完璧です。

 

あとは「探偵」といえば「バディ」。つまりワトソンくんな訳で、この映画でもとても魅力的なワトソンくんが登場します。

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この映画を見るまで知らなかったですが、ブライアン・"アストロ"・ブラッドリーくん。

音楽オーディション番組出身のラッパーらしいです。

今回リーアムがかなりアナログな感じなので、そこを補う感じのバランスとか(リーアムが一個一個新聞で探してる過去の事件を、パソコンで一発で出しちゃうとことかね)、ふてぶてしいけどなんか愛嬌のある感じとかとても良かったです。

 

あと『ゲスト』のダン・スティーブンスも出てたんですね。

印象が全然違ってたので、パンフ読むまで気付きませんでした。

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男前やね

 

もちろんそういう好きな要素が入っているだけではなくて、オープニングでの唐突なアクションのかっこよさとか、1999年のNYという絶妙な舞台設定とか(これによって公衆電話とかの小道具が効果的に使える)、まぁ終始「ええやん」と心のなかでつぶやき続けました。

  

同じ要素の映画だとベン・アフレック監督の『ゴーン・ベイビー・ゴーン』とかも最高ですが、アクション要素が強い分、今作のほうが好きかもしれません。

 原作小説のシリーズ10作目の映画化らしいですが、できれば映画もシリーズ化していただきたい次第。

お疲れ様です。

 

歯が超絶痛い。歯っていうか左顔全体が超絶痛い。

先週の土曜に左下の親知らずを抜歯いたしました。

抜歯してから既に丸4日が経過しようとしていますが、未だに超絶痛いです。

 

こういう場合、周りの人には「週末親知らず抜いて、歯が痛いのよ~」と説明していたのですが、よく考えたら痛がるべき歯はもうないわけで、実際は左下の顔全体が痛い、と説明すべきだということに気付きました。

でも自分は今までの人生において、「左下の顔全体が痛い」とか言う人に出会ったことがないので、なんとなく歯が痛いというところに安易に着地してしまっていたのです。

 

でもそもそもなんでこんなに痛いんでしょうか?

そりゃもちろん本来はまだ現役バリバリの歯を無理矢理抜いたらなんとなく痛そうな気はしますが、それにしても痛すぎではないでしょうか?

こんなに痛いのであれば、絶対にGOサインは出しませんでした。

でもなんか親知らずを抜くって、世間的にもいたってよくある、普通のこと的な空気が蔓延していたので、ならばとGOサインを出したのです。
みんなやってるなら、それなりの痛さに収まるはずだと、想定の範囲内だと。

騙されました。

全然普通やない。

メチャ痛い。

想定の範囲外。

しかも痛み止め3錠しかもらえなかったので、自腹でロキソニンを買って4時間置きに服用しています。

完全にオーバードーズです。

でもしょうがない。この痛みには耐えられない。

 

今はもうなんかこれが普通の一般的な親知らずを抜いた痛みとは信じられず、

「親知らず 失敗 隠蔽」

「親知らず 痛み 永遠」

とか検索して絶望の縁に立たされております。

しかもめちゃめちゃ痛いので、ご飯が全然食べられません。いや、実際には食べてますが、正確にはモチベーションが全然上がりません。

 

はぁ。

 

辛い。

 

 

 

春だしがんばるぞの概念

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お疲れ様です。

最近プライベートでも仕事でも色々と変化があり、何かと自分を見つめなおす機会が多く、そのたびに湿った新聞紙の塊を胃に詰められるような気分になります。

今だってそうです。

 

思えばもう四月。桜ももはや散る一歩手前です。

ブログを最後に書いたのが昨年の7月ですので、ずいぶんと間が開いてしまったものだと、ただ思いました。

なので、という訳ではありませんが、今日は何となく気分もいいし、たくさん書きたいと思います。

 

昨年と最近の劇場で観た映画から

昨年は大きなイベントが多く、あまり映画を見ることができませんでした。

パッと印象に残るような映画もあまり思い浮かばず、強いて言えば先日DVDも出た『イコライザー』と『グランド・ブダペスト・ホテル』でしょうか。

 

両作品ともBlu-rayを購入しましたが、今一度観直してみても、前者は何も考えずに笑って楽しく鑑賞でき、後者は笑って悲しく鑑賞できる良い作品だと思います。

 

今年に入ってからもまだ引き続きプライベートでの用事が多く、映画館にはほとんど足を運べていません。

その少ない中の1本が『96時間 レクイエム』なのは非常に残念ではありますが、これから面白そうな映画も公開されますし、特にポール・トーマス・アンダーソンの『インヒアレント・ヴァイス』は非常に楽しみな一本です。

 

あと既に観た作品は、

『ベイマックス』

妻と義姉と3人で観ました。多くの人と同じくスゴイオモシロカッタという感想ですが、それ以上でもそれ以下でもなく、むしろそれが凄いと思います。

 

『96時間 レクイエム』

リアリティラインが滅茶苦茶で全然集中できませんでした。とにかく話の筋が未だに理解できないし、観てて疲れました。

 

『アメリカン・スナイパー』

イーストウッドは劇場でちゃんと観ただけでもうお腹いっぱいです。

同じようなテーマなら『グラントリノ』のほうが好きです。

イーストウッドの映画を今見るなら『ブロンコ・ビリー』を観たいです。

すべてかつての英雄の話。

 

ミュータント・タートルズ

アニメとゲームに滅茶苦茶ハマったので観に行きましたが、特に懐かしさも感じず、特に面白くもないこの気持ち。ただただ亀たちがリアルにキモイ。でも慣れる。

 

そんな感じですので全然観てないです。

そして今年もそこまで多くは観れなさそうですが、せめて月に2本ぐらいは観ていきたい所存でございます。

 

今年入ってから自宅で鑑賞した映画たち

自宅でもそこまで多く鑑賞できていませんが、まずは最近DVDで購入して久しぶりに見返した矢口史靖監督の『ひみつの花園』が改めてよかったですね。

思春期に観て一時期西田尚美のファンだった頃の気持ちを思い出しました。矢口監督は『ひみつの花園』か近作の『WOOD JOB!』が好きです。

 

今メモを見返すとその他にも邦画を割と観てます。

『そこのみにて光り輝く』が良かったので、呉美保監督の『オカンの嫁入り』もhuluで観ました。宮崎あおいは背が低いイメージがあるのに実際はボチボチ高い(163㎝)のでいつも観てて不思議な気持ちになります。

 

吉田恵輔監督の『銀の匙』は大好きな監督だけにもっとこういうメジャーな作品でもはっちゃけて欲しかったです。

 

『そして父になる』は福山さんの嫌な感じが最高でした。でもどうしても『悪人』のせいでリリー・フランキーが良い人そうに見えて実は悪い人に見えてしまいました。

 

『南国料理人』もhuluで観ましたが安定して面白いですね。『滝を見に行く』は劇場に行き損ねましたが、DVD出たら観ます。

 

あとは森田監督の遺作『僕たち急行A列車で行く』はなんかスルメ的な面白さで、あんまり言葉では説明が難しいのですが、何度も観たい映画です。

 

洋画はなんと言っても、何度名前を聞いても覚えられないドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『プリズナーズ』が最高でした。ジェイク・ギレンホールは『ドニー・ダーコ』からのファンですが、この映画のオールバック刑事は本当にカッコいい。

 

あと友人に借りて一気に観たリチャード・リンクレイター監督のビフォア~シリーズも観るまではしゃらくさい気持ちでいっぱいでしたが、今ではまた見返したい映画の一つです。特にミッドナイトの喧嘩~ラストの流れは思わず声が出るほど面白かった。

 

エドガー・ライト監督の『ワールズ・エンド』はなんか既視感が強くてそこまで楽しめず、ジョン・ウェルズ監督の『8月の家族たち』はメリル・ストリープしか覚えてない。そして予告とのギャップに愕然としました。

 

オール・ユー・ニード・イズ・キル』は何年も原作を積読した挙句映画で観てしまいました。。映画は面白かったので、原作も面白いのでしょう。

 

アクト・オブ・キリング』は他の人の感想やレビューも見聞きしてから観たのでもはや自分の気持ちが思い出せず。

 

一番最近観たのは『22ジャンプストリート』です。相変わらずの下ネタだな、と思いながら圧倒的チヤイニング・テイタムのチヤイニング・テイタム感を堪能しました。

 

そんなところでしょうか。

今年は自宅鑑賞がメインとなると思うので、時間を見つけては観ていきたいと思います。

あと昨年から少しづつ少しづつ観ていた『ブレイキング・バッド』も残すはファイナルシーズンのみ。

アニメはもう録画一覧を観るだけでもうんざりするぐらい貯まったいる状況で、かつ『ユリ熊嵐』を録画し忘れた絶望感でしばらくは何も観る気がしません。

 

今日はこのあたりで終わります。

お疲れ様でした。

あー『インヒアレント・ヴァイス』早く観たい。

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THIS IS THE END どうしても、「あ、ここが面白いのか〜」ってなっちゃう

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近くのゲオで借りてきて週末に観ました。

出演陣がカメオ出演も含めて豪華な割に、DVDスルーだった作品です。

といっても認知度のある程度高い俳優としてはエマ・ワトソンとジェームス・フランコジョナ・ヒルくらいでしょうか。

 

個人的なハイライトは最初のほうにパンツ脱げ的なコールアンドレスポンスにリアーナがメチャいい声で返していたところです。

全然リアーナには興味ありませんでしたが、カワイイし歌もうまいし一気に好きになりました。

まぁ映画の内容的には、コメディー映画なので笑えるかどうかってところが重要なポイントだと思いますが、この映画の場合は、どちらかというと笑える云々よりもプロットがかなり面白いので、個別のシモネタやらシモネタやらシモネタやらはまぁ別にどうでもいいかなって感じです。

 

プロットは要約すると、

「ジェームス・フランコの家の新築パーティに行ったら、LAが謎の生命体に襲撃され、エゴ丸出しの嫌なやつらが生き残って、家の中でお菓子の取り合いとかしながらがんばる」みたいな感じです。

このプロットを読んでなんかピンとくる感じ、もしくは出演者がメチャ好きとかであれば観て損はないかと思います。

 

あとはもう全体的にシモネタです。

個人的に海外の、特にアメリカのコメディ映画はおっちょこちょいとシモネタで基本成立しており、しかもシモネタで扱うネタもやはり日本で扱うソレとは異なる(かなり直接的な表現やゲイネタなど)と思っているので、どうしても自分は「あ、ここはアメリカではメチャ受けるんだろうな〜」とか思ってしまって基本的にはそんなに笑う感じではないです。

 

もし笑うとしても、ほとんどはそういう状況も踏まえた上で1周回って面白いというか、純粋にゲラゲラ笑う感じではないんですよね。

ただこの作品の場合、重要なポイントとして、出演者が全て「本人」役で出演しているので、セレブレティ達の世間のイメージを露悪的に表現したりするところもかなり笑いのポイントになっているかと思います。

その点については、出演陣の私生活などをある程度認識している必要があるので、そこが日本だとDVDスルーになってしまった要因かと思います。

例えば、ジェームス・フランコが「俺、実はリンジー・ローハンとやったんだ」みたいなことを打ち明けるシーンも、本国ではメチャ受けるのでしょうが、このネタが分かる日本人がどれだけいるのか、って話になるのかと。

 

まぁそれはさておき、コメディ映画の中ではVFXも豪華だし、色々と捻りのある映画なので、レンタル屋行って借りるものがなければ、とりあえず借りておいて問題ないかと思います。

 

そういえばブログを書くのも約5ヶ月ぶりということで、この5ヶ月間の間にも色々映画は観ていたので、そのへんもまた今度まとめて書こうと思います。それではお疲れ様でした。

 

『ラッシュ/プライドと友情』あの映画とは違う概念

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『ラッシュ/プライドと友情』監督:ロン・ハワード 123分

お疲れ様です。概念です。

バックドラフト』『ビューティフル・マインド』最近では『フロスト×ニクソン』で有名なロン・ハワード監督の最新作はF1映画です。

F1映画といえば、私が一番に思い浮かべるのは当然スタローンの『ドリヴン』です。

『ドリヴン』。いいですよね。なんかこう、何回も口に出して言いたいだけでなく、何回も書きたくなります。『ドリヴン』『DRIVEN』やっぱり『ドリヴン』がいいですね。

 

『ドリヴン』の話は一回置いておきますが、今回邦題が『ラッシュ/プライドと友情』ということで、原題は『RUSH』なので、邦題のために「プライドと友情」の部分を付け足したと思うんですけど。これね、人によってはせっかくいい映画なので、「プライドと友情」の部分のせいでよくあるお涙頂戴的なバカ映画みたいにみえるっていう方、多いと思うんですよ(たぶん)。しかしですね、もうこれはしょうがないというか、F1映画って、そんなに日本ではめちゃめちゃ需要があるとは思えないので、下に2010年の視聴率貼っときますが、

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こんな感じなのでね。

スポーツ映画を日本でヒットさせようと思ったら、たぶんサッカーでもまだ危なくて、野球ぐらいしかないんじゃないかと思います。

しかし、この映画は良い映画だと思うので、より多くの人に観てもらうためには、邦題だったり宣伝方法だったりはもうしょうがないんじゃないかと思います。

 

それはさておき、映画の話に移りますが、この作品は宣伝でも言ってる通り実話が元になっているので、『ドリヴン』的に公道をF1カーで乗り回したりとか荒唐無稽な部分は特になく、ただただ真面目に70年代当時のF1の状況を描いていて、そこがまずめちゃめちゃ面白いです。

普通F1って聞くと超お金持ちな感じでメーカーのしがらみも多そうな、固めですごく雲の上のスポーツ的な感じがするんですけど、70年代のF1の状況は、この映画で見る限り、レーサーも運営者も含めてすごく家族的でチーム感があって、人間味があります。

たとえば、今ではもうないんでしょうけど、この映画の主役の1人である天才レーサーのジェームス・ハントが、レース前にぐびぐびお酒飲んではげーげー吐いちゃうとことかすごくかわいらしい。萌える。

最初にジェームス・ハントが所属していたチームもその辺の大学生が集まってるじゃないかってくらいすごく家族的。

 

だからこの映画、個人的には友情どうこうももちろんすばらしいのですが(最後の復帰したニキ・ラウダのセリフには男ならだれでもグッとくるでしょう)、全然F1に興味がない人でも、F1に興味を抱かせるだけの力がある映画だと思います。

全然興味のない人に対して、興味を抱かせるという意味では最高のプレゼン映画なんじゃないかと思います。

なので、ぜひこの映画を観た後に、『ドリヴン』を観て、同じ題材でもこれだけ違うんだみたいなところも合わせて感じていただければと思います。

お疲れ様です。

『ニシノユキヒコの恋と冒険』きゅんきゅんショーケースの概念

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『ニシノユキヒコの恋と冒険』監督:井口奈己 122分

新宿のバルト9の深夜回で観てきました。

お客さんは深夜ということもあって、あんまり入ってなかったですね。観る前に盛大にコーラをこぼしてしまい、係員の方にはご迷惑をおかけしました。本当にすみません。

ただ言い訳ですが、なかなかコーラとポップコーンを両手に持ちながらチケットを渡したりするのってなかなか難易度が高い行為だと思うので、なんか落としたり傾けてもこぼれないような容器になるとすごく良いんじゃないかと思います。

 

それはさておき、原作は川上弘美さんでの同名小説で、数年前に読んだことがあります。

また、川上弘美さんは割りと好きな作家さんなので、『蛇を踏む』とか『真鶴』とか『神様』とか『溺レる』とか『センセイの鞄』なんかも思い返せば読んでますね。

ただ好きな作家さんではあるんですけど、読んで数年経つとほぼほぼ内容を全て忘れてしまうという稀有な作家さんとして概念の中では位置づけられています。なので今回の作品についても、見終わった後にそういえば読んだことがあるかもというくらいの感じで、完全に内容は忘れておりました。。。

しかも読んだ場所は覚えているんですけど(旅行中のタイで読んだので覚えていました)内容はいくら思い出そうとしても、映画を観た後でもまったく思い出せません。

 

はい。

そんな感じで映画の話に移ると、原作は先ほども述べたように川上弘美さんの『ニシノユキヒコの恋と冒険』ですが、監督は前作『人のセックスを笑うな』がスマッシュヒットした井口奈己監督です。

この監督の特徴としては、まずかなり長回しを多用するという点が挙げられます。しかもカメラを移動させながらの長回しではなく、カメラを固定させた状態での長回しです。

この撮影方法については、一歩間違えるとかなり退屈になりがち、というか今回の作品でも他の方のレビューを見る限りつまらない、退屈と言っておられる方のほとんどの方の理由はここに起因しているような気がします。

 

なんですけど、個人的な感想を先に言ってしまうと、かなり面白かったです。

その理由を簡潔にまとめると、「動かす工夫」がされているということになります。

まず前提としてなんですけど、カメラ固定の長回しということは、当たり前ですが画面がまったく動きません。

なので、登場人物を「動かす」しかないんでけど、この工夫がすごく意図的にされていると思います。

たとえばなんですけど、この映画、観ていてやけに上下運動を行うシーンが多いですよね。坂・エレベーター・エスカレーター・階段など、登場人物が上下運動を行う舞台が多いです。むしろ平坦な移動と半分半分くらいじゃないかってくらい多いです。しかも、この上下運動を行う場面は、まったく同じ場所で別アングルが使われていることも多い。

つまり、人が上から下に、下から上に動作を行うことによって、固定された画面の中で単純に登場人物に「アクション」をさせる工夫を施すと共に、まったく同じ場面の構図の切り替えによって、観ている人に分かりやすく登場人物の心情や環境の変化を伝えている、すごく映画的な工夫がなされていると思います。

この映画、固定の長回しの割にはそんなに登場人物がしゃべりまくったりするわけではないんですけど、画面の工夫によって雄弁にそのシーンの意図を伝えていると思います。

 

あとはとにかく登場人物が魅力的でした。元々この映画を観に行った動機が最近ハマっている尾野真千子さんの演技をスクリーンで観たかったからなんですけど、それぞれのシーンでどの登場人物も緊張感が出ていて良かったですね。

後からパンフを読むと、撮影の中でなかなか監督からカットの声がかからず、「まだか、まだか」と思いながら演技をしていたそうなので、その感じが出ていてすごく良かったです。

正直見終わった直後よりも今のほうが評価が高まっている気がする不思議な映画ではありますが、それは一重に私が「男1人と複数の女性」というシチュエーションが大好きだからという理由も添えておきます。

女性が観て云々という宣伝文句も聞きますが、男性がみてもきゅんきゅんする映画なんじゃないかと。

なのでここはあまり難しいことは考えず、単純に一個一個の長回しの舞台の中で、多種多様なきゅんきゅんシーンが観られると思って観に行かれてはいかがでしょうか。

あー竹野内豊みたいにスポーツカーの助手席を飛び越えたい。。

 

お疲れ様です。

 

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』お金で買えない概念

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ウルフ・オブ・ウォールストリート監督:マーティン・スコセッシ 179分

お疲れ様です。

今日は朝からフットサルなんていうすごく爽やかな運動をしてしまい、本当に疲れているので先に言っておきます。

 

マーティン・スコセッシ監督の新作『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を昨日の映画の日に木場で観賞してきました。映画の日だったためか、レイトショーでもかなりお客さんが入っていましたね。

隣に座っていた男性が途中でポップコーンをひっくり返し、しかも早めに退出したため、後で出る時に床に散らばったポップコーンを踏んづけないように出るのが大変でした。

まぁそういうどうでもいいことは置いておいて、今回の作品は実在の人物ジョーダン・ベルフォートの成功から破滅までを描いた話で、感触としてはスコセッシ監督の作品の中では『グッドフェローズ』と似た感じです。なので『グッドフェローズ』好きな人、『グッドフェローズ』が嫌いな人はこの世に存在しないと思うので、つまり全ての人が見に行けばいいと思います。

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